理学療法士が教える腰痛予防の介護技術。予防することが大事。
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私は介護の経験もあるのですが、一番悩まされるのが腰痛。
介護のお仕事は体を使う仕事なので、体を痛めてしまっては本末転倒です。
体の使い方を少し変えるだけで、腰痛を防ぐことができるので是非参考にしてください。
介護技術は専門学校や研修で習うと思いますが、なかなか実際には効率良い介護技術がなされているとはまだまだ言えません。
腰痛により、離職したり、病院や整体通いしている人たちは多いと思いとます。
介護職ばかりだけでなく、看護師や自宅で介護をする家族の方も、
自分の体は自分で守らないと大変です。
腰痛の実態
腰痛は、生涯で成人の80パーセントが経験すると言われています。
特に女性は加齢とともに増加傾向にあり、これは骨粗鬆症との関連が考えられています。
急性期一般病院のアンケート
どんな作業の時に痛むのかというアンケート結果
①体位変換・ベッドでの移乗
②オムツ交換
③移乗動作
引用元 「2011年日本看護協会実態調査」
病院でなく、老人ホームなどの施設も同様に考えられると思います。
体位変換はベッド高さが調整できればいいですが、ベッドの高さが低いと
腰に負担がかかります。
ベッド高さも調整せずに、そのまましてしまう方も多いのではないでしょうか。
腰のストレスは蓄積されていってますよ。
労働環境と腰痛
現在も、看護師や介護士の腰痛の増加中です。
これは患者さんや利用者さんの体位変換、起き上がりや立ち上がりなどを介助する際、
体幹回旋動作と前屈動作の複合動作が椎間関節関節、特に椎間板への過剰負荷をもたらすためと考えられています。
椎間関節とは
上の画像の赤印の箇所であり、上の椎骨の下関節突起と呼ばれる部分としたの椎骨の上関節突起との間の関節のことをいいます。
急に起こるぎっくり腰
ぎっくり腰ってこわいですよね。
重いものなど抱えてたりすると「キヤッ」と腰に激痛が走り、身動きがとれなくなってしまう場合もあります。
姿勢について考えてみましょう
右の出っ尻タイプはよく、猫背の方が無理に姿勢をよくみせようとしてとるタイプです。私もこのタイプかな。背中をそるので背筋に負担がいきます。
猫背は腰椎を圧迫した姿勢になりますので、腰に負担がいきます。
ぎっくり腰の原因は姿勢と大きく関わっていますよ。
左が正しい姿勢なのですが、お腹に力が入りやすい姿勢であり、腹筋と背筋がバランスがとれている姿勢ともいえます。
ぎっくり腰が起こる原因とは
例
30台男性 職種 引っ越し業
仕事中に床に置いてある荷物を抱えたら、ぎっくり腰を起こす。
原因
日頃から、猫背だったこの男性の姿勢の問題により腹圧が抜けた状態により腰椎や背部の筋に対してストレスがかかっていたことが原因の一つと考えることができます。
また、腹圧が抜けているので、いざ荷物を抱えた時に背部の筋に過剰な負担がかかったことが考えられます。
改善策
腹筋と背筋の協調性の向上が必要です。
腹筋と背筋がバランスよくうまく働いてくれるようなイメージです。j
猫背を直すところから始めないといけません。
大胸筋のストレッチや背筋、腹筋のバランスの良い筋トレが良いでしょう。
猫背改善や筋トレに関してはまた詳しく書こうと思っています。
腰痛をおこさないためのポイント
介助をするときに腰痛を起こさないためにはどうするのか。
それは介助の身体の使い方が大事になってきます。
骨盤ポジションをコントロールする
体幹をニュートラルポジションに保つ
全身の運動性を高める
引用元 岡田 真一郎 著 「腰痛のない身体介助術」
骨盤ポジションコントロール
骨盤と骨盤が遠い
患者と介助者の骨盤が離れていると力が伝わりにくく患者の体を持ち上げにくい
これでも持ち上げようとすると・・・・・。
骨盤と骨盤が離れていると、力が伝わりにくく患者さんの体を持ち上げにくいです。
骨盤と骨盤を近づける
すると・・・・・
患者と介助者の骨盤をできるだけ近づけると、介助者の力が効率よく伝わり持ち上がりやすくなります。
重心の位置を骨盤から外す
座っている場合、重心と骨盤の位置がまっすぐです。
立ち上がろうとした時、体を前へ傾けますがが、その時重心が前へ移動しますよね。すると重心と骨盤の位置が外れ、身体全体を動かしやすくなります。
座面を高くすると、体が前へ傾きやすくなるので、立ち上がりやすくなります。これは重心の位置を骨盤から外しやすくなったということです。
体幹をニュートラルポジションに保つ
体幹
体幹とは何でしょうか?
よく体幹トレーニングなど話は聞きますよね。一体どこからどこまでが体幹なのか。
体幹とは
両肩関節~両股関節を結んだ線の中をいいます。
体幹をニュートラルポジョンに保つ
悪い例
腰が曲が使えなくり、股関節が使えていなく、体をひねっています。
良い例
ニュートラルポジションに保つとは、背中と腰をそらしすぎたり背中が丸まったりしないことです。
全身の運動性を高める
介助者自身の身体の動きの質に着目することが大切です。
身体介助は、患者の疾病、体格、環境、障害などにより毎回複雑に変化しています。
身体の動きを改善することで、骨盤ポジションコントロールや体幹をニュートラルに保つことができると考えます。
身体の動きを改善とは、例えば、肩甲骨と胸鎖関節で動かすことがあります。
肩甲骨・胸鎖関節を働かせて腕を長く使えると、安定するので体幹のニュートラルポジションが崩れにくくなります。
大胸筋や広背筋などの体幹の大きな筋力を腕に伝えて、より余裕を持った身体介助ができるようになります。
理想的なフォルム!! 美しい・・・。
最後に
今に「回の記事は画像のサイズがバラバラで読みにくくなってすみません。
ちょっと前のパワポで作ったスライドを利用してみました。
ブログはまだまだ勉強不足っす。
読みやすく工夫するっす。
さて
ぎっくり腰になってしまうとくせになり、本当に大変ですよ。
まずは予防していくことが大事です。コルセットの使用もいいのですが、コルセットをしていては筋力が低下してしまう恐れがあります。
まずは、普段の姿勢や体の使い方これらを意識してみてくださいね。