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継続は力なり。のろまな理学療法士ちひろのブログ

理学療法士が専門的に教える!椅子に座っていると腰痛が起きる原因と対処方法

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デスクワークの方、日中同じ姿勢で過ごしている方に多い「腰痛」。
事務員さんや、システムエンジニア、イラストライターなどのデスクワークの方はもちろんのこと、理学療法士の私たちも実は悩まされている方も多いのではないか。
よく患者さんから「肉体労働でもないのに腰が痛いんです」「急激な運動をしていないのに腰が痛くなった」という訴えがあります。過度な運動をしていないのに、なぜ腰痛が起きてしまうのでしょうか。
ここでは座位状態での腰痛が起きる原因と対処方法について伝えようと思う。


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腰痛とは

次にあげる3つの原因が主だと考えられている。


腰痛には筋肉由来で痛みが発生しているもの

背骨の変形により神経を圧迫しているもの

内科的なものが原因のもの


座位姿勢において腰痛が発生している場合、原因はさまざまである。


自分で判断せずに、医師や理学療法士に診てもらうことをおすすめする。

まずは専門的な病院でレントゲンやMRIをとってもらう方が原因を特定しやすい。(それですべて腰痛を網羅するとは断言はできないが)内科的な痛みの場合は悪性腫瘍のケースもあるので、しっかりまず病院で調べてもらうこと!それから原因が筋肉の原因であったら、整体や整骨院行くのもいいと思う。

 

腰痛のメカニズム

腰部を使う仕事、腰部に負担が多い姿勢を続けると、腰の筋肉は常に緊張し、固くなってしまう。また腰部は、他の部位に比べて構造的に不安定な場所なため、固定性が求められる場所でもある。脊椎の中での腰椎の動きは屈伸運動の役割を多く持ち(胸椎は主に回旋要素)、日常生活において最も負担が来やすい場所なのである。

一般の方に多い見解として、「筋肉は固ければ固い方がいい!」と思っている方が多数いる。しかし「筋肉が常に固い」ということが良いのではない。
「力を入れると固くなり、力をいれないと柔らかい」というのが理想的な筋肉です。
筋肉にしなやかさが欠ける=筋肉が固いと身体の柔軟性が低下し、損傷しやすくなる。その損傷こそが腰痛という結果として現れている。
また筋肉が固くなることで、血液循環が悪くなり、疲労物質が痛みの原因となる炎症症状がいつまでも残ってしまう。

 


腰痛はなぜ起きるの?

理由はいろいろある。ここでは筋肉に注目していこうと思う。
ハムストリングス(ふとももの後ろの筋肉)の柔軟性が乏しいと腰痛の原因となる。

ハムストリングスとは太もも後ろの大きな筋肉である。


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赤の筋肉の他に大内転筋も含めることがある。
ハムストリングスは大腿骨(ふとももの骨)に付着しておらず、腸骨(骨盤を形成する骨)に付着している。

ハムストリングスが固い→骨盤の動きが悪い→腰椎に負担がかかる→腰痛発生 となる。ハムストリングスがしっかりとした柔軟性(伸張性)がないと、膝が曲がる、猫背になるなどといったことに繋がる。しかし「ハムストリングス」だけに原因があるのではない。全身の筋肉に関係してくる。その他の原因として、関節、神経、内科疾患なども原因として挙げることができる。

 

座位姿勢・・・実は腰に負担が来る姿勢

 


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椅子座位姿勢の状態で、腰を触ってみてほしい。腰の筋肉は固いと思う。この状態で、パソコン操作をするとどうなると思うかい?
パソコンは顔を上げてできるわけではない。顔、首は下向き。
姿勢を正して顔を下に向けてみて。おそらく首に負担がくると思う。
では、姿勢を楽にして(だらしない座り方)、腕をデスク上に乗せてみよう。
この時はおそらく首の痛みは感じないと思う。しかし腰に手を当ててみてほしい。
相手がいれば触ってもらうか、その相手の腰の筋肉に触れてみて。
腰の筋肉は固くないかい?
要するに楽な姿勢でも腕をデスクに上げるという動作だけで、腰に負担がくるのである。
それに伴い、電話を取ったり、電話を耳にかけてメモをとるなどの複合的な動作を行うと、さらに腰に負担がかかってくる。
また、「あー疲れた」といって背伸びを急にするのも要注意です。この時に痛みを作りやすいため、背伸びをする場合は立位で背伸びをするように気を付けてほしい。


腰痛になったらどう対処する?

腰痛になったらまずは「動かさないこと」これに尽きる。

ずっと座位だと背伸びをしたくなる。また、「運動不足が原因で腰が痛くなったんだから、運動しないと!」と思ってしまうが、その思い込みが悪化の元となるので気を付けてほしい。
腰が痛い場合は「何もしないこと」が大優先なのである。

突然痛くなるという「急性の腰痛」は①安静 ②冷却が大事である。
痛みが落ち着いてきたら、徐々にストレッチ・運動を取り入れていこう。
ストレッチは背中、腰を急に伸ばすのでなく、徐々に伸ばしてくこと。
腰痛は現代社会の中、とても多い。腰椎圧迫骨折や腰椎ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などのように、はっきり原因がわかれば良いが、腰痛の多くのは原因がわからないものが
多いからたちが悪い。腰痛に悩まされているのであれば、まずは腰痛専門の病院を受診することを強くお勧めする。