うさぎとカメ 🐢

継続は力なり。のろまな理学療法士ちひろのブログ

理学療法士が教える!心臓リハビリテーション基礎知識その2

スポンサーリンク

前回の続きで、心臓リハビリテーションの基礎知識を書いていく。

心臓の病気のことや気を付けること理解してくれれば幸いである。


f:id:zettonikariya30:20170925194251j:image

 

心不全を悪化させる要因

悪化させる要因として次らを挙げてみた。心臓は身近のことからしっかり気を付けていく必要があるね。

 

・生活習慣

 塩分の摂りすぎで体内に水分が貯留する。血圧やコレステロールの上昇は、血管の動脈硬化が進行して心機能がさらに低下し、心不全を悪化させる。

ついつい食事は塩辛いものを食べたくなるが制限も大事。でないと大変である。知識がないとなかなか意識しないよね。病気になってからでは遅い。予防が大事。

 

・服薬の飲み忘れ

 薬には「心筋を保護し、心臓の負担を軽減される」「体内に水分が溜まらないようにするための利尿効果」などの大切な役割をもっている。中断すると心臓のポンプ作用機能の低下、尿量が減少、体内に水分が溜まってくることで心不全を悪化させる。

 

・基礎疾患の増悪

 病気が進行すると、心臓のポンプ作用の低下が著名になる。

 

・高度のストレス

 交感神経が活発に働き、血圧が上昇したり脈が速くなったりすることで心臓への負担が大きくなる。

 

心不全の治療として

心不全の治療としては

 

①病気を治療する

②心不全の悪化の要因を取り除く

③心不全の症状を改善させる

などの目的がある。

 

・薬物療法

 原因となっている病気や重症度、自覚症状によって処方される薬が決まる。

症状が重症の場合は点滴治療を加えながら、内服薬を調整していく。

 

・機器を用いた治療、手術

 病気の状態に応じて、機械を使用した治療を行うこともある。

 (心臓の収縮にズレがある場合は、そのズレを修復させるための特殊なペースメーカーを植え込んで改善させる治療など)

 

心臓リハビリテーション

 運動療法、食事療法など、日常生活の改善を目指す治療として、非常に大切なものがリハビリテーションになる。特に適度な運動を行うことは、心臓の負荷を取る作用があり、悪化の予防をなる。

 

<心不全の経過>

心不全にはステージ分類がある。

NYHA(ニューヨーク心臓協会;New York Heart Association)が臨床では使用されている。心臓の良し悪しではなく、心不全の症状の程度の強さを表すもので、次の4つに分類される。

 

 

画像引用;http://heart2012.cocolog-nifty.com/blogkoko2012/2014/10/-062nyha-8877.html

申し訳ない。引用先のサイトでご覧ください。

 

NYHAをわかりやすくしたもの(岡山大学循環器科伊藤浩先生‘心機能ゼーゼー分類‘)

また心臓の機能についての分類もある。

心不全を発症していない危険因子のみ存在する段階から徐々に発症・進行し、数年~数十年で次第に進行していく。ステージのC.Dの予後は大腸がんなどよりも悪いというデータもある。

 

画像引用;http://www.chugokuh.johas.go.jp/pdf/regionalPartner/renkei_news/topics150707_03.pdf

 

心不全とうまく付き合うために

心筋梗塞や心不全の悪化を繰り返すごとに心臓の働きは低下していく。

そのため早期に異常に気付く事、そして早期に治療を開始することが大切になる。

異常に気付くためには、日々のチェック、そして運動などを継続的に行う必要がある。

 

①日々のバイタルチェックをしていく

体調の変化に気づくことが最も大切。またその日の数値や症状によって食事、水分量、日常生活の活動量を調整する。

 

②心不全が悪化しないように注意する

 定期受診や服薬を忘れないように。また塩分、水分の管理も行う。

 風邪を引いてしまうのも悪化の原因のひとつになる。風邪が流行っているときは人込みに出かけない、マスクを着用するなどの工夫が必要。

 

 ③トイレとお風呂は気を付ける

心疾患の発作が最も出やすいのはトイレ、ふろ場である。

 気温が低いときは衣服などで十分保温する。排便の際は力むと血圧が上昇してしまう為、便秘や固い便にならないよう食物繊維を多く摂取する。

 

 高齢者の場合は入浴の事故が多いと言われている。特に冬場の脱衣所は温めておく。

 お湯につかる場合は、40℃前後のぬるめにお湯で、15分以内に。足元からお湯をかけてから徐々につかるようにする。

 入浴前後には必ず水分補給をする。

 ④水分摂取

 多量の汗をかくと、血液がドロドロになり血栓ができやすくなる。

 水分制限がない方は運動時や入浴時は水分をこまめに取るようにする。

 汗をかいた後のアルコールは、その利尿作用で余計に脱水になる。

⑤適度な運動を心がけよう

 適切な強度の運動を継続的に行っていく必要がある。

 ⑥禁煙、節酒

 タバコは心疾患を確実に悪化させるため禁煙をする必要がある。禁煙が困難な場合は禁煙外来へ受診する(→禁煙に関してのブログはこちら)

 アルコールは1日1合以下の量で。

 

うーーん、わかいうちはいいのだけど、確実に蓄積されていくよね。本当は若いうちから気を付けていくべきだと思う。でないと、心臓をずっと負担させていってしまうからね。僕が気を付けることはタバコとアルコールと食事かなーーー。

適量というのが難しいのだけれど、できる男は自己管理ができる!!!のだ。