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継続は力なり。のろまな理学療法士ちひろのブログ

理学療法士から心臓リハビリテーションを学ぼう!食事編

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心臓リハビリテーションの基礎知識を学びましょうシリーズが続いていますが笑

今回は食事編です。リハビリテーションにとって食事はとても大切な分野の一つです。


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食事で気を付けること

  • 主食をしっかり摂る

 味が濃いおかずばかりではなく、ご飯やパンなどを主に食べる

  • 適量のたんぱく質を摂る

 肉、大豆製品、魚、卵のたんぱく質には、血管を丈夫にする働きがある。

 しかし一度の食事でまとめて食べると心臓に負担がかかるため、1日3食、規則正しく食することが望ましい。

 (摂取しすぎるとコレステロールが多くなり、肥満の原因になる)

 

 魚は、「n-3系」と言われる種類の不飽和脂肪酸が多く含まれ、多く摂取すると冠状動脈疾患の発症リスクが下がる。血液中の中性脂肪を低下させ、免疫調整機能や血栓生成予防に効果がある。

※「n-3系」 魚油、シソ油、アマニ油など

 

  中性脂肪を減らし、HDLコレステロールを増やす作用がある。

 

  • 野菜は十分に、果実は適量に

 果物や野菜、芋類に含まれるカリウムは余分なナトリウムを外に出す性質がある。

カリウムは水溶性のため茹でたりすると成分がゆで汁に溶けてしまう。果実は生で、野菜はゆで汁を使用した料理、または生で食べたり炒めたりすると効率よく摂取できる。

しかし腎臓疾患などでカリウム排泄が低下している場合、制限が必要。

 

  • 脂質の種類に注意

 コレステロールは体の成分として不可欠なものだが、過剰摂取は動脈硬化の原因となる。

 心筋梗塞の再発予防のために、コレステロールの1日の摂取量が300㎎以下になるようにする。

 

■コレステロールを多く含む食品

・卵黄(一個) 280㎎

・たらこ(50g) 175㎎

・ししゃも(3尾) 104㎎

・いくら(大さじ二杯) 192㎎

・バター(大さじ1杯) 27㎎

・シュークリーム(一個) 175㎎

 

300㎎までに抑えようとすると、意外に困難である。食生活の中で「朝は食べていいけど、夜は控える」など、自分の中でルールを決めておくとよい。

 

◇肉

 肉類の脂、乳脂肪、トランス脂肪酸はLDLコレステロールを増やし、HDLコレステロールを減らしてしまうため、摂りすぎには注意が必要。

 

 ※トランス脂肪酸

マーガリン、ショートニングなどに含まれる。それを使用したパン、ケーキ、ドーナツなどにも含まれることになる。しかし天然のトランス脂肪酸も存在する。胃の中の微生物の働きによって作られるため、牛肉、牛乳、乳製品の中に天然のトランス脂肪酸が含まれてしまう。

 

◇油

 魚油、オリーブ油などのような植物性脂肪は、LDLコレステロールを減らす働きがある。しかし摂取しすぎるとカロリーが増え肥満の原因となる。

 

 【摂っても安心な油:一価不飽和脂肪酸】

LDLコレステロールを減らす作用がある。

 オリーブ油、キャノーラ油、ひまわり油など

 

【摂りすぎると良くない油:n-6系脂肪酸】

LDLコレステロールを減らすが、摂りすぎるとHDLコレステロールも減らしてしまう。

大豆油、とうもろこし油など

 

【摂らない方が良い油:飽和脂肪酸】

 LDLコレステロールを増やし、HDLコレステロールを減らしてしまう。

 肉類の脂、卵、バター、チーズなど

 

  • 食物繊維を摂る

 野菜、海藻に多く含まれており、食物繊維はコレステロールや中性脂肪を下げるだけでなく、血圧を下げ、便秘改善、食べ過ぎを防ぐといった効果ある。

  • 塩分は適塩

 心疾患の方は一日6g未満。体内で利用されずに残ったナトリウムは腎臓から尿に排泄される。しかし心臓の機能が低下している場合、腎臓に送られる血液量が減り、体内にナトリウムが溜まりやすくなる。体内の環境維持のためには、血液中のナトリウム濃度は一定に保つ必要がある。ナトリウムが溜まるとそれを薄めるために、水分をため込んでしまう。これにより浮腫が起き、血圧が上がるなど心臓への負担が増える。

  • ワーファリン服用時の注意点

ワーファリン服用中は、ビタミンKという成分が薬の効き目を軽減させる。そのためビタミンKが多く含まれている食品には注意が必要。

納豆、クロレラ、青汁など

 

最後に

リハビリテーションをされている人や予防の観点も踏まえてまとめてみました。

食事内容を改善することで健康な体にしていきましょうね!!